ゲーム録

テレビゲームについて語る

 マリオストーリー (MARIO STORY)

アクションRPG
任天堂 2000年8月11日発売 ニンテンドウ64
任天堂 2007年7月10日バーチャルコンソールダウンロード開始
NINTENDOSOFT VIRTUAL-CONSOLE

星降る丘に

星の杖を奪い、星の精たちをとらえたクッパは、キノコ城を乗っ取り、宇宙の彼方へと運んだ。ピーチ姫も軟禁されている。
マリオは7人の星の精を救い出し、星の杖の威力を打ち破る術を星の精から受け取り、クッパを倒す物語。
拠点となるのはキノコ王国のキノコタウン。そこから繋がっている各地へと飛び立ち、クッパの手下に捕らえられている星の精を救いに行く。
一方、ピーチ姫は星の子供ティンクと出会う。ティンクはピーチ姫からの伝達などをマリオに届ける。



バトル方式

敵のシンボルと接触すると戦闘シーンに突入する。このとき、敵シンボルを踏みつけたりハンマーで叩くと先制攻撃できる。
マリオの基本的な攻撃方法はハンマーとジャンプである。


コマンド入力型ではあるが、攻撃する時にタイミング良くボタンを押すと「ナイス」と表示され、通常よりも多くダメージを与えられる。ジャンプの時は敵を踏みつける直前にボタンを押さねばならないので、タイミング的にはちょっと難しい。
あとは攻撃方法により方向レバーで弾いたり、ボタンを連打したりと、いくつか操作方法があるが、画面にどうすればよいか表示されるので、慣れれば難しくはない。


武器や攻撃方法によって敵に攻撃できる範囲が違う。ジャンプであれば地面の敵、空中の敵、後方に位置する敵も攻撃できるが、トゲや炎に包まれた敵を踏むと逆にダメージを受けてしまう。
ハンマーは地面にいる前列のみに攻撃できるが、トゲでも炎でもOKだ。
また、天井につり下がっている敵は通常のジャンプとハンマーでは届かないので、仲間やアイテムなどを使う。


防御の時も攻撃を受ける手前ぐらいでAボタンを押すと防御する。といっても防御力+1程度だ。ちなみに「防御する」というコマンドはない。


星の精を救出すると、星の精の力を借りた術が使えるようになる。1人救出するごとに星のゲージは1つずつ増えていき、MPのような役割をする。星2つ分の術を使ったら星2つ分が減る。体力回復や、全体攻撃、眠らせるといった術がある。
マリオの順番が回ってきた時、消費した分が少量回復するが、大幅に回復させるには戦闘中に「ねがう」というコマンドを選ぶ。また、宿屋に泊まれば全回復する。



バッジとフラワーポイント

バトルに勝利するとスターポイントが手にはいるが、これは経験値のようなもので、100個溜まるとレベルが1つ上がる。
HP(体力値)FP(フラワーポイント)BP(バッジポイント)のいずれかを上昇することができる。


フラワーポイントとはMPのようなもので、マリオや仲間が特殊攻撃するときに必要となるポイントで、HPのように個々に設定されているのではなく、全員が共通でこのポイントを使うことになる。
全体攻撃やステータス異常にさせたり、キャラクターによって様々。


バッジポイントとはマリオが装備できるバッジの数に関係してくる。そもそもマリオはレベルアップ時に攻撃力や守備力が増えることがない。武器や防具というのも一切なく、身につけるものはこのバッジだけ。
例外的にハンマーとブーツがあり、入手すると通常の攻撃力が1増す。
バッジは他のRPGでいうところのアクセサリーみたいなもので、HPを5増やすとか、攻撃力を1上げるとか、特殊攻撃が使えるようになるとか、自動的にHPを回復するといった効能がある。


バッジにはそれぞれ装備時に必要となるポイントがある。BPが12ポイントである場合は、バッジの組み合わせによって合計で12ポイント以内になるように装備しなくてはならない。6ポイント必要なバッジだと2つしかつけられないということだ。
バッジはかなり多くの種類が手にはいるが、実際装備できる数が少ないのでフラストレーションが溜まってしまった。
とにかく、バッジを付けないことには強くならないので、バトルが結構面倒だったりするのだ。



マリオと共に行く仲間

ゲームを進めるうちに仲間も増えていく。戦闘時は仲間1人しか参加できない。戦闘中にも交代できるが、特別なバッジを付けていない限りは1ターンを無駄にしてしまう。
仲間には特殊能力があって、戦闘シーン以外でも、フィールドを行く時にその能力を使う場面に出くわす。


カメの甲羅を蹴ってブロックを壊したり、爆弾で岩を壊したり、マリオをつかんで空中を飛んだりする能力を持っているので、適所でその能力を使いながら道を切り開いていく、アドベンチャー的な要素がある。
もちろん、マリオのジャンプやハンマーも使いどころはある。大きなブロックを壊したり、クルリンジャンプで床を壊したり、ハンマーで木を叩くとアイテムが落ちてくることもある。


仲間は戦闘でレベルアップはせず、世界のどこかにあるスパーブロックを見つけなくてはならない。1つにつき1人を1ランクアップさせる。最高でも2ランクアップまでしかできない。
仲間にHPはなく、通常、敵からの攻撃を受けるのはマリオのみである。敵が全体攻撃を仕掛けてきた時だけ攻撃を受けるが、そのときは次のターンは行動できなくなる。


成長の楽しみはあまりないといっていい。攻撃力や防御力が増えないので、レベルがアップしてもあっさり敵が倒せるようになるということはない。なのに、レベルがアップすれば、それまで戦っていた周辺の敵からもらえるスターポイントが減るし、弱い敵相手だとまったくスターポイントがもらえなくなる。
戦闘が面倒と感じることもしばしばだ。



脇役たち

占い師のデアールやサンデールはマリオが探しているものがどこにあるかヒントをくれる。アゲールは星のかけらとバッジを交換してくれる。サンデールはまじないをかけてくれ、戦闘中にランダムで攻撃力がアップしたり、スターポイントを増やしてくれたり、といった特典がある。
キャシーはアイテムから料理して違うアイテムを産み出す。
そのほかにも冒険のヒントをくれるものしりや、何回もおつかいを頼む人、クイズを出す人、ラジオ放送を聞いてアイテムを用意したり、道場の師匠から段を認定してもらったり、遊技場があったりと、様々なサブイベントがある。
これらは続編にも受け継がれていって、基本的なことはここでやってしまっているので完成度は高いと言える。


マリオの弟ルイージは今回はおうちでお留守番。ルイージがつけている日記をこっそり読むこともできる。
マリオの家の黒板にはこれまでの戦闘回数や、見つけた星のかけらの数、作った料理の数などが記されている。


楽しくないわけじゃないけど、やっぱり戦闘システムに張り合いがないのがマイナスか。あと、ペラペラのマリオという設定をまだうまく生かしきれていない。
絵本のようなグラフィックというのは雰囲気に合っていていいし、アドベンチャー的な要素もいいと思う。なので、戦闘がおしいなぁと……。



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