ドラゴンクエスト２ 悪霊の神々 (DRAGON QUEST II)
ロールプレイングゲーム
エニックス 1987年1月26日発売 ファミコン
ENIXSOFT
数段の進化を遂げたドラクエ
『ドラクエ』といったら長蛇の列、ひったくり……なんてことも話題になっていた時代。発売延期が当たり前となってしまったドラクエだが、II の発売は Ｉ からわずかに８ヶ月後のことだった。その内容と質といったら Ｉ に比べて数倍以上の出来栄えである。
グラフィックも別のゲームかと思うほどよくなっているし、操作性も格段によい。Ｉ では人物がカニ歩きをしていたために「はなす」というコマンドに方角があったが、それもなくなっているし、「かいだん」や「とる」のコマンドもなくなってゲームがしやすくなった。
コマンドの情報量が増えてもウィンドウは見やすく、画面がいちいち切り替わることもないので煩わしくない。長時間プレイをすることになるＲＰＧにとって操作性は欠かせない要素であろう。
ひとつ、残念なのはデータ許容量の関係で戦闘シーンの背景がなくなってしまったことだ。
ストーリー
（―― Ｉ から続いている）伝説の勇者ロトの血を引く者によって世界に平和が訪れた。勇者はアレフガルドを治めるよう王様にいわれるが、自分自身で国を築きたいと旅に出た。その後、勇者は異国の地を治め、妻の名をとってローレシアと名付けた。
そして、何年かの時が流れ――。 ローレシアの城に瀕死の兵士がやってきた。大神官ハーゴンの軍団がムーンブルクの城を襲ったのだという。まがまがしい神を呼び出し、世界を破滅するつもりらしい。主人公は、同じロトの血を引くサマルトリアの王子とムーンブルクの王女を仲間にくわえ、世界を救いに旅立った……。
パーティ制
II からパーティを組むというスタイルがとられるようになった。主人公は自分で名前が付けられるが、仲間は主人公の名前によっていくつか用意された名前が自動的に付くようになっている。
「格好悪すぎっー！」という人は名前を変える裏技をお試しあれ。
主人公の名前入力、もしくは復活の呪文入力で、最後の文字か「おわり」を選択するときにスタート＋セレクトボタンを押しながら、Ａボタンを押すと名前を好きにつけられる。
仲間はそれぞれ得意とする分野があって、主人公であるローレシアの王子は魔法が使えないが攻撃力は高い。サマルトリアの王子は回復・補助系の呪文を使い、ムーンブルクの王女は攻撃系の呪文を使う。 敵と戦って入手した経験値によりレベルアップし、呪文取得もレベルに応じて、というオーソドックスなパターン。
紋章集め
イベントをクリアするのに必要不可欠なアイテム集めは何度となくあるのだが、世界各地を回って集めなくちゃならないのが「太陽」「月」「星」「水」「命」の５つの紋章だ。ハーゴンの城を侵略する際、不可欠なアイテムをもらうために必要となる。精霊ルビスがロトとの約束を交わしていたらしいのだが、ロトとはいったいいつの時代に生きていたのだろう……。
紋章を探すときに便利なのがやまびこのふえで、現在いる建物やダンジョンの中に紋章が存在するかどうかが確認できる。
福引きで遊ぶ
どうぐやで買い物をすると時々福引き券をくれる。この「時々」はランダムだと思っていたのだが、ある法則に従ってくれることになっているらしい。
そういや……と、スーパーマリオブラザーズの「花火」を思いだした。ゴールでポールに飛びついたとき、残りタイムの末尾で花火の回数が決定していた。
それと同じような考え方なのだが、こちらはちょっと複雑で、アイテムを購入後の所持金が１６の倍数に１か３をたした数だと福引券をもらう事ができる。
福引き券を持って交換所に行くとルーレットができ、うまくやればうれしいアイテムがもらえる。
前に進まない!?
II はシリーズでもっとも難易度が高いと言われている。I にくらべ、マップもぐんと広くなり、アイテム集めも複雑化し、パーティ編成を導入したのだから。――いや、理由はそれだけじゃないだろう。
当時、自分もクリアを断念したような記憶がある。ロンダルキアの洞窟は迷いすぎるし、終盤、やたらとザラキを唱えるモンスターに出くわし、あっけなく全滅させられ、嫌になってしまったのだ。初心者向けとされる『ドラクエ』にしては、ゲームバランスが荒っぽかったのか、はたまた私が根性なかったのか……。
ちなみに、ＳＦＣ版ではゲームバランスを調整したのか、この私にもエンディングを見ることが出来ました。
復活の呪文
ドラクエ II の呪文は長くて辛かった。そんなあなたでも簡単入力の『復活の呪文』を伝授しよう。
ゆうて いみや おうきむ
こうほ りいゆ うじとり
やまあ きらぺ ぺぺぺぺ
ぺぺぺ ぺぺぺ ぺぺぺぺ
ぺぺぺ ぺぺぺ ぺぺぺぺ ぺぺ
もょもと Lv48 HP229 G27671
M:太陽 水 命
「ゆうてい」とは堀井さんのことで、少年ジャンプで連載をもっていたらしい。「みやおう」さんと「きむこう」さんは読者投稿のコーナー『ジャンプ放送局』を担当していた。ジャンプとドラクエはつながりが強くて、よく綴じ込みで情報を提供していた。今でもそうなのだろうか？
よわよ わよわ よわよわ
よわよ わよわ よわよわ
よわよ わよわ よわよわ
よわよ わよわ よわよわ
よわよ わよわ よわよわ かた
てにかね Lv46 HP221 G49981 Eかぜのマント
M:太陽 月 水 命 持ち物：ロトのつるぎ ぎんのかぎ
スタート地点はベラヌール。通常はサマルトリアの王子を仲間にしないと、ムーンブルク城のある大陸へ行くことができないのだが、なぜか主人公ひとりである。船もあるのでそのまま続行して一人旅も可能だと思うのだが……回復呪文が使えないので苦しい旅になるでしょう。
