ゲーム録

テレビゲームについて語る

 小さな王様と約束の国 ファイナルファンタジー・クリスタルクロニクル レビュー

SQUENISOFT WiiWare-Review WiiReview

感想

プレイヤーである小さな王様は城下町から出ることができないのでダンジョンへは入れない。
行動範囲が狭く、それほど多くのグラフィックを要していないし、キャラクターの動きもいくつかのパターンしかないので、低価格が実現したのだろう。
ムービーもあるが、それほどストーリー性のあるゲームでもないので、なかったとしても別段不満ではなかった。


プレイしてみたかんじとしては、どこに何を建てるかというのに悩まされるゲームだ。
一日の時間が決められているので、考えているうちにすぐに一日が終わってしまう。
とにかく、ゲームは一日単位で動いている。
建物を撤去するのも、指示しても実際に撤去されるのは翌朝の朝。
武器や魔法に投資しても、レベルが上がるのは翌朝。
酒場でパーティを組み直しても、それが有効となるのは翌朝。
なので、次の日のことを見越してある程度行動をとっておく必要がある。


だけど、一番困るのは武器屋と防具屋の特売日。
武器の付加価値は高いんだけど、武器レベルは通常時のままで、値段も通常の倍くらいはする。
その武器を買ったあとで武器レベルを上げてしまうと、次の日にまたレベルの高い武器を買ってしまうこともあって、冒険者の資金が尽きてしまうこともある。
買わせないという行動は指示できないので、奥の手として、おふれの前に集まった冒険者たちを放っておくという手がある。
話しかけないでいると、時間がきたら冒険者たちは自動的に冒険へ出かける。
そのときは店に立ち寄らず、そのままダンジョンへと向かうのだ。
ただ、パーティを組んでいるとリーダー以外は店をかけめぐるので、この手は使えなくなる。
そんなときは武器レベルをできるだけ高くしておき、特売日の武器は高すぎて買えないようにしておくしかない。
もしくは、事前に特売日をリサーチしておいて、前日に撤去してしまうかだ。


冒険者たちは気分をリフレッシュする公園や、武器屋や白魔法学校等、自分に必要な施設をまわってから冒険に出かけるので、それらの施設をばらばらの場所に建ててしまうとそれだけで時間がかかってしまう。
城からダンジョンへの道のりもあり、冒険者たちは日が暮れると探索をやめて帰ってきてしまうので、なかなか先へと進めなくなる。
中盤からは建物を撤去できるようになるので、一カ所に集めた方が効率よく冒険できる。
ただ、建設スペースにも限りがあるので、冒険者たちの住まいや、おふれを出す立て札、冒険者たちの立ち寄り施設をどう配置するかがプレイヤーの仕事となる。


建物を撤去して必要なときのみ建設するというのも手だ。
時間の節約にもなるし、冒険者の資金を節約しておくのにもいい。
冒険者に買ってほしい物が売っている施設を残しておくというのもいいだろう。
とにかく、冒険者はこちらが思う優先順位で武器やアビリティを買ってくれないから。


町で聞いた話によれば、その建物の並びで売ってる物が変わったりするというのだが、本当だろうか。
やってみるが、何が変わるのかはよくわからない。
ただ、建設場所にかかわらず、相互に関係する建物は実際にはあり、たとえば武器屋も2軒目からは別の種類の武器を売るし、商館を建ててもまた武器屋に新しい武器が増える。
武器の種類が増えれば、訓練所でその武器に対応したアビリティが増える。


そのほかにも、魔法学校の近くに民家を建てると、そこに住む冒険者の知力や精神が通常よりもアップするというが、その恩恵はあまりよくわからない程度だ。
建物の並びにもっとおもしろい仕掛けが隠されていたらもっとおもしろいと思うが、まだ気づけていないだけだろうか。
ともかく、思っていた以上にハマってしまったゲームだった。
追加コンテンツがなくても充分に遊べる。
できれば、他の種族も標準でつけてほしかった。
でもまぁ、それで儲けなくてはいけないから仕方ないか。


ふつうのRPGだったら、追加のダンジョンでも魅力となるかもしれない。
メインのゲームをディスクで売り、追加をWiiウェアでというのもありだな。
リンクのボウガントレーニング」も「ゼルダの伝説 トワイライトプリンセス」の背景を流用しているので、そういうのも、メインをディスクで買い、追加コンテンツでステージを流用したまったくジャンル違いのミニゲームが遊べるというのもおもしろいかもしれない。
だって、ゼルダにもミニゲームはいくつかあったけど、それを必要としていない人はいるかもしれないから、追加コンテンツで別売りになればこちらは節約になる。
いや、それとも、パックで売るよりもっと複雑な技術を要することになるのかな・・・