ゲーム録

テレビゲームについて語る

 不思議のダンジョン 風来のシレン3 からくり屋敷の眠り姫

ロールプレイングゲーム
セガ(開発:チュンソフト) 2008年6月5日発売 Wii

SEGASOFT WiiReview

千里の道も一歩から

シレンシリーズの最新作がWiiで発売された。
リモコンのセンサーに反応するタイプのゲームではないので、クラシックコントローラでプレイするのがやりやすい。
かぐや姫とからくり屋敷をめぐる謎を解き明かすべく、現代と千年前の過去とを行き来するシナリオ。
ダンジョンを探索することがゲームの中心。
ダンジョンはもちろん入るたびに構成が異なり、落ちているアイテムもランダムで、次の階層に進んでしまうと、基本的には戻れない一方通行。
最深層にいるボスを倒せばクリアとなり、マップに次への道が開ける。


何度も同じダンジョンを探索することも可能だ。
その場合は最深層までたどり着くか、脱出の巻物で外に出れば生還となる。
なお、レベルは継続されるので、レベル上げやアイテムを入手するために潜るのも良い。
とはいえ、序盤はそれほど難易度は高くないが。


ゲーム開始当初にノーマルかイージーを選ぶのだが、イージーモードはダンジョンの途中で倒れたりリセットをしたりしても、セーブ時点から再開できるようになっているので、慣れない人でも安心だ。
ノーマルはやり直しが利かず、ダンジョンに入ってから倒れたりリセットしたりすると、所持品が全部なくなってしまう。


プレイヤーが1つ行動を取ると相手も行動を取る。
一歩が大事で、先制攻撃するためには素振りをして敵をおびき寄せたり、戦略性が重要。
キャラクターが立体的になったので、距離感がわかりにくくなったが、マス目を表示させることも出来るので、敵までの距離や方向を確認して攻撃できる。



仲間

シナリオの都合上、仲間を連れてゆくことになる。
シレンの師匠でもあり、亡くなった父の親友でもあるセンセーと、女剣士アスカ。
プレイヤーを交代して進めていけるので、先頭キャラがピンチの時や、腹が減ってきたときに交代させると便利。
プレイしていないキャラは満腹度が減らないのだ。


仲間それぞれにどう行動するか作戦を立てられる。
どういった道具を優先的に使っていくか、プレイしているキャラについて歩くか、オートで歩かせるかなど。
全員を操作キャラにして行動一つ一つを指示できるが、面倒なのでボス戦か特殊な状況の時ぐらいしか使えないだろう。


仲間が倒れてしまっても即ゲームオーバーとなってしまうので気をつけたい。
シナリオをクリアすればダンジョンに入るキャラが選べるようになるので、慣れてしまえば1人で潜った方がやりやすいということもあるかもしれない。



竜脈と合成

特定のダンジョンには竜脈と呼ばれる物が存在する。
色が付いた球体の下に「土」や「知」「影」などと書かれており、それぞれ性質が異なる。
竜脈は常に移動しているので見つけたら近づいてアイテムをお供えする。
結界の巻物を読むと竜脈が固定され、時間経過と共にアイテムに何らかの効果を与える。
草が増殖したり、杖の使用回数が増えたり、違う種類のアイテムに変化したり、その効果はランダムで、結界を破って再びアイテムを拾うまではどんな効果が与えられたのかはわからない(ただし草の増殖は見た目でわかる)


武器や盾などの装備品は強化値が付加されることもある。
また「印」というマークもつけられる。
それぞれ限界値があるが、攻撃力の低い剣しか拾えてないときでも攻撃力をある程度増やせるので便利だし、次々と強い武器へと買い換えていくタイプのゲームではないので強化値はきわめて重要。
印は特定のアイテムに特定の印をいくつかつけると別のアイテムに変化する。
たとえば、青銅の太刀に「雷」と「鋼」の印をつけ、最後に「土」の印をつけると黄鉄の太刀になる。
印がどの時点でつくかもわからないので、雷の竜脈にお供え続けていれば雷の印が2個3個とついてしまい、空きスロットがなくなってしまうこともあるというのもまた一筋縄ではいかない。


合成の壺にアイテムを入れれば、最初に入れたアイテムに後から入れたアイテムの強化値と印が付加され、簡単に武器を強化できる。
ただし、別のアイテムに変化させたいときは(最後に土の印をつけるなど)は竜脈にお供えしないと変化しない。
また、マゼルンなどのモンスターにアイテムを投げて合成することも可能で、それを知っていると結構便利。



999階!?

シナリオ本編ではそれほど深い階層のダンジョンは登場しないが、「どこでもダンジョン」はシナリオ進行具合によって深くまで潜れるようになる。
シナリオ本編ではレベル継続で、アイテムも持ち込み可能だが、どこでもダンジョンはレベル1からのスタートなので、強い武器を持っていないうちは結構手強い。


シナリオをクリアすればもっと手強いダンジョンが登場する。
レベルも1からでアイテムも持ち込めず、ダンジョンで拾うアイテムも識別されていないといった具合。
アイテムはほとんど使って判別するしかない。
草や巻物は使えば何かが判明するが、杖やお札などは効能から判断するしかない。
武器や防具もそんな中で合成して強化していかないといけないので、クリアしようとなるとかなり厳しい。
一番長いダンジョンは999階まであるそうだ。
何度も何度も倒されてゲームオーバーになっても、またやりたくなるのが不思議で、これこそ不思議のダンジョンといわれるゆえんじゃないかと思えるほどだ。


ブフーの洞窟では武器はブフーの包丁のみ。
強化値が付加されたブフーの包丁を拾って合成していくか、巻物で強化していく。
巻物はいらない巻物を水に浸して「ぬれた巻物」にする。
シナリオのボス戦で巻物が濡れることがわかるが、知らないと使い物にならないと捨ててしまうかもしれない。
階段を上り下りしているうちに乾いて「白紙の巻物」となるのだ。
こうなれば今まで読んだことのある巻物の名前を書いて読めるので非常に便利。
おにぎりもでろでろになって腐ってしまっても、爆風で焼ければ焼きおにぎりとなって復活するんだもん、すごいね。


ブフーの包丁は、倒した敵を肉にすることがある。
肉を食べればそのモンスターに変身して特技が使える。
食べ物なので空腹も満たせる。
敵に投げれば投げた肉のモンスターに変身するので、やっかいな敵を相手にしたくないときにも使える。


とくかくまぁ、いろんな手を尽くして、ひきょうかなと思うような手を使ってでも、より深いころまで進めていくのが楽しいゲームだ。



Wi-Fi


ダンジョンの途中で倒れてしまったとき、ネット回線を通じて友人や見知らぬ人から救助してもらうことができる。
救助する方は相手が倒れた階層までたどり着き、モンスターハウスの中にある旗を取れば救助成功となり、ダンジョンから生還する。
このとき手に入れたアイテムは持ち帰ることができる。
また、救助にいけるのは自分が進んだところまでである。


ダンジョン脱出を競う対戦ゲームもある。
風来番付では全国のスコアランキングも見られる。
また、シナリオをクリアした後、ネットに繋いでダンジョンをダウンロードすると新たなダンジョンで遊ぶことが出来る。