ゲーム録

テレビゲームについて語る

 伝説のオウガバトル (OgreBattle)

シミュレーションRPG
エスト 1993年3月12日発売 スーパーファミコン
エス 2008年11月11日バーチャルコンソールダウンロード開始
SONOTASOFT VIRTUAL-CONSOLE

国を取り戻せ!

賢者ランシュディはグラン・ゼノビア王を暗殺し、軍事大国ハイランド率いる女帝エンドラと共に4つの王国を侵略。わずか1年で大陸全土を手中に収め、ゼテギネア帝国を建国した。
それから24年の月日が流れ、旧ゼノビア王国の騎士団は有志を集め反乱軍となり、ゼテギネア帝国に侵略された都市を解放するための戦いを挑む。
プレイヤーは反乱軍を率いるオピニオンリーダーとなってユニットに指示を出すゲームだ。



ユニット編成

ゲーム開始後は自分を含め、5人しか仲間がいない。チュートリアル的なステージをクリア後に、ランスロットら協力者合わせて8ユニットと十数人が仲間に加わる。
一度にこんなに増えてしまってびっくりだが、はじめから一度に全部派遣しなくともよいので徐々に把握していけばいい。
すでにユニットが9つあるが、自分の好きなように入れ替えられる。


ただし、ユニットを作るにはリーダーが必要である。
リーダーになれる者となれない者があり、ステータス画面でそのキャラクターがリーダーになれるかが表示されている。
リーダーをユニットに残しておけばその他のキャラは入れ替えは可能で、また新たにリーダーを立てれば新しいユニットが組める。
1ユニットはリーダーを含め、5人までの編成となる。キャラクターの大きさがLサイズの者は2人分のスペースをとるので、その分加えられる人数は減る。
プレイヤーであるオピニオンリーダーもユニットを組んで戦闘に参加できる。
だが、オピニオンリーダーが戦死してしまったらゲームオーバーとなってしまうので無理は禁物。



キャラクターの個性

ユニット要員となるキャラクターにはそれぞれレベルとクラスがある。
レベルはおのおの戦闘後に経験値を得てレベルアップしていく。
クラスというのは職業のようなもので、ファイター、ナイト、サムライ、ウィザードからゴーレム、オクトパス、フェアリー、デビルと多種多様である。
もちろん初めから全部そろっているわけではない。


ランスロット(クラスはナイト)などイベントを経て加わる仲間もいるが、マップを歩いているときに遭遇する帝国軍でもなく反乱軍でもない中立のキャラクターもいる。
遭遇したときは戦闘画面になり、説得するというコマンドで仲間に引き込むことも可能だ。
また、5人に満たないユニットが街に駐在しているとき、戦闘要員を補充することも可能。
どんなクラスが仲間になってくれるかは、リーダーのクラスによって違ってくる。
説明書にも書いてあるが、たとえばドールマスターならゴーレムを仲間に加えられる。


レベルが上がるとクラスチェンジができるので、メニュー画面で確認するとよい。
どのクラスにチェンジできるかは、もとのクラスと「カリスマ」「アライメント(善悪)」などのステータスによって異なる。
すべての基本職ともいえるファイターはナイト、バーサーカー、ニンジャ、ウィザードなど多岐にわたる。


それぞれのクラスでは得意とする戦闘地形がある。草原、森林、山岳、深海、大空など、敵軍と遭遇した場所の地形によって能力が発揮できることもある。
また、ユニットが移動するときにも重要な要素となっており、ユニット全体がどのタイプになるか、構成しているキャラクターのクラスによっても異なる。
草原タイプは基本的には山岳地を避けるように移動をとるし、大空タイプは地形に関係なく素早く行動がとれるので、飛行タイプのクラスを入れておくととても重宝する。



資金を調達

各地域にはいくつかの街と教会があるので、ユニットを派遣して解放してあげると恩恵が受けられる。
解放時には戦闘はないが、再び敵に攻め込まれて占拠されてしまうことがあるので、その場で待機して追いはらうか、入られてしまったら解放するための戦闘が必要となる。
解放した教会では倒れた仲間を有料で生き返らせてくれる。
街ではアイテムを売っていたり、駐在することでHPが回復する。ちなみに街中に入ることはできないので、会話イベントはフィールドマップ上で行われるというシンプルなもの。
そして、街の解放で最も重要なのは寄付金が得られるということ。


ユニットを派遣するにはお金がかかる。その資金は街からの支援に頼ることになるのだ。
ゲームでは時間が流れており、昼と夜があって、1日が経過すると軍資金の決算が行われる。
ユニットを派遣するときには自動で資金から天引きされているが、1日が経過すると派遣している全ユニット分の資金が再び必要となる。
と、同時に開放した街からの資金も得られるので、うまくやりくりしていかないといけない。


ユニット派遣にかかるコストはキャラクターのクラスやレベルによっても違うし、同じクラスとレベルでも早い段階から仲間であるとか、下位のクラスからクラスチェンジをしたとか条件によっても異なる。



駒を動かす

まず全体的なマップがあり、一番初めの拠点から徐々に地域を解放していくことで行動範囲が広がっていく。
マップから地域を選択するとその地域のフィールドへと移る。帝国軍が拠点としている城にいるボスを倒すと制圧となる、ステージクリア型のゲームだ。


反乱軍の拠点の場所がスタート地点となる。自分が作ったユニットを選択し、どの場所に派遣するか指定するとそこから自動で移動していく。1つのユニットはリーダーをかたどったチェスのような駒となって移動していく。
敵軍も拠点から出撃してくるので、遭遇すると戦闘となる。戦闘はオートだが、「リーダーをねらえ」などの4つの戦術から指定しておける。また、入手したアイテムやタロットカードを使用するときはプレイヤー自身ががいつでも選択できる。



戦闘ターン回数は決められており、それ以内に決着(全滅)しなければ、多くHPを削った方が勝ちとなるが、負けた方は撤退せねばならないというわけではなく、強制的に少しだけ後退させられる。死んでしまった者は復活しないし、HPも戦い終えたときのままなので、何度か接触すれば倒せる。
もし、戦いでリーダーが死んでしまった場合だと、そのユニットは自動的にそれぞれの拠点へと帰っていく。
味方のユニットだと本拠地に戻った時点で待機状態となり、アイテムでリーダーを復活させればまた派遣できるが、そのときはまた派遣にお金がかかる。
敵のユニットは本拠地に戻るとリーダーが復活してまた出撃してくる。


城にいるボスを倒せばクリアとなるので、出撃してくる敵ユニットを全滅させる必要はなく、あまりレベル上げしたくない場合などはすぐに倒してしまっても良い。
敵のユニットも本拠地にいるとHPが徐々に回復するので、惜しみなくタロットカードを使って一気に叩きのめすのがいいかもしれない。
ボスがいるユニットのその他の敵キャラを倒してしまうと、1回の戦闘でボスを倒せなかったときに次の戦闘では復活しているので、1回でケリが付きそうにもないときは、ボスユニットにまんべんなくダメージを与えるようにしたほうが楽だろう。



カオスフレーム

ゲームを進めていく上で重要なことがもうひとつ。カオスフレームという名の民衆支持率がある。
カリスマの低いユニットが街や教会を開放するとカオスフレームも下がってしまうのだ。
カオスフレームは資金の額にも影響するのであまり下げたくはない。


なお、カリスマ数値は戦闘によっても増減する。
戦闘した自軍のレベルが敵軍のレベルより高いとカリスマが下がってしまう。だから、レベルを上げすぎるのも良くないわけだが、街を解放するユニットを専用に作っておくという手もある。


あと、どこの街や教会でも開放してあげるとタロットカードが引ける。
タロットカードを引いたときに出た絵柄によってカオスフレームや攻撃力等の増減が起こる場合がある。
タロットカードは同時に14枚まで保有しておける。戦闘時に使うと敵全体に攻撃したり、ステータス異常をなおしたり様々な効果がある。



隠れた財宝

特定の場所には財宝が埋まっており、その場所をユニットが通りかかると発掘してアイテムが得られる。
入手アイテムはランダムだ。敵を全滅させた後に敵の死体からアイテムを発見したり、たまに教会でもアイテムをもらえることがある。
また、フィールドには見えていない街や教会を発見することもある。街発見は軍資金の増加にもなるので見つけておきたい。


クリア後に街や教会を再び訪れると違った会話が聞けたり、イベントが起こったりと、なかなか奥深い。
派手な演出などはないのだが、そのぶん誤魔化しはない。
スーパーファミコン時代によくあったような、練られたアイディアとシステムでグイグイ引き込まれて、気が付いたら夢中になってしまっているゲームだ。



リンク

オウガバトル・ファンサイト:マップやクラスチェンジなどに詳しい攻略サイト