ゲーム録

テレビゲームについて語る

 ゼルダの伝説 (LEGEND OF ZELDA)

アクションアドベンチャー
任天堂 1986年2月21日発売 ディスクシステム
任天堂 1994年2月19日発売 ファミコン
任天堂 2006年12月2日バーチャルコンソールダウンロード開始
NINTENDOSOFT VIRTUAL-CONSOLE

RPG? アドベンチャー

ファミコンに接続して遊ぶディスクシステムと同時発売となった、7本のうちの1作で、唯一の移植作品ではない新作ゲームであった。
一般的にはアクションRPGと思われているが、任天堂はアクションアドベンチャーにカテゴライズしているようだ。


それもそのはずで、主人公リンクに「レベル」というものはない。いくら敵を倒そうが、経験値を得られるわけでもなく、能力が増えていくというのでもない。
ただ、指標となるものとして、ハートの数がある。これは世界のどこかにある「ハートの水筒」(今でいうハートの器)を入手すると増えていき、ハートの数はHPの最大値と同等の意味合いを持つ。
ハートの水筒は自力で見つけられるものもあるが、ダンジョンの奥地に棲む中ボスを倒すと必ず得られる。なので、これが1つのレベルの指標となるわけだ。



ストーリー

ハイラル王国に伝わる2つの秘宝「トライフォース」。その1つ「力のトライフォース」が大魔王ガノンの手によって奪われた。王女ゼルダはもう1つの「知恵のトライフォース」を奪われてはならぬと、8つの小片に分けて隠した。
この地を訪れたリンクは国を救うべく、8つの小片を探し出し、ガノンの棲む「デスマウンテン」へとゼルダ姫を救うために旅立った……


洞窟やダンジョンにヒントをくれるおじいさんが何人かいるが、テキスト量は少ない。ほとんどストーリーはないといっていい。ひたすらにダンジョンに入り込んで数々のトラップを解き、トライフォースを集めるのがゲームの内容となる。



ダンジョン

フィールドは普通のRPGのようになっているが、1画面が固定され、画面の端に進むと画面が切り替わるタイプのものになっている。地上のフィールドは8×16画面分ある。
敵はフィールドやダンジョンに固定数いて、直接剣などを使って攻撃する。洞窟やダンジョンを出入りすると倒した敵が復活するので、「ワルキューレの冒険」のように次から次へと襲いかかってくることはない。


ダンジョンは全部で9つ。中に入るとレベルとダンジョンの名前が表示される。ヒントは少ないので、レベルの低い順からクリアしていくのがひとつの指標となっている。
ダンジョンはEAGLE、MOON、MANJI、SNAKE、REZARD、DRAGON、DEMON、LION、DEATH MOUNTAINとあるが、マップの形がその名称通りになっていて、大きさはそれぞれ異なる。
ダンジョンの内部には必ずコンパスと地図が落ちている。コンパスはトライフォースの位置を示すもので、地図はダンジョン全体のマップを表示する。地図を持っていないときは通ったことのある部屋だけが表示される。



トラップとアイテム

敵を倒すと経験値は得られないが、ルピー(お金)や壁を爆破する爆弾、体力を回復するハートや妖精を落とすことがある。妖精はハートを全回復する。また、妖精はある場所にある泉にいつ行っても必ずいるので、そこでも体力が回復できる。それは1カ所しかないが、このゲームには宿屋がないので頻繁に訪れることになるだろう。

爆弾は敵を倒したり、壁を爆破させて隠れた入り口を見つけるのに使う。爆弾はもてる数に限りがあるが、最大個数を増やしてくれる人もいる。
ロウソクも敵を倒すのにも使えるが、火を灯せば真っ暗なダンジョンを明るく照らし、フィールドにある木を燃やせば隠し階段が見つかることもある。
イカダは桟橋から川を渡り、梯子はダンジョン内で渡れなかった道に梯子をかけ、パワーブレスレットは岩などを動かせることが出来るようになる。


このゲームは初期の段階からいろんな場所へ行け、自由度は高いが、アイテム入手によって行ける場所が広がっていく。これらのアイテムは各ダンジョン内にかならず1つ隠されているので見つけなくてはならない。なので、アイテム入手はRPGでいうところのイベントみたいなものだ。


また、フエは竜巻を呼び、トライフォースを取ったダンジョン間を順番に移動できる、場所移動の魔法みたいなものである。それ以外にも、なにかの仕掛けを解くときにも使うことがある。


1画面の中の敵を全滅させると次への扉が開かれるとか、鍵を入手できるといったこともあるので、レベルが上がらないとはいえ、素通りではすまされない場所もある。その謎解きこそがゼルダの一番の要素ともいえる。



攻撃と防御

リンクの通常攻撃は剣であり、Aボタンで操作する。それ以外はアイテム扱いとなり、セレクトボタンでシステム画面を呼び出し、アイテムを選択する。フィールド画面に戻し、Bボタンで選択したアイテムが使える。
選択したアイテムは画面の上に表示されているので、現在なにがBボタンで使えるのかわかりやすい。


パワーアップアイテムもいくつか用意されている。剣は3段階、魔法を使えるロッドは2段階、防御を高める指輪は2段階レベルアップする。
そのほかの武器には弓があって、一回射るごとに1ルピーを消費する。ちなみに剣は体力が満タンの解きに限りビームを放ち、離れた敵でもやっつけられ、ロッドの魔法は使いたい放題だ。


リンクが持っている盾で弓矢や魔法をかわすこともできるが、これはきちんとその攻撃が盾に当たる方向にリンクを動かしていないと効果はない。
体力回復のアイテムには命の水があり、これは隠し洞窟などにある店で買う。ダンジョンの中ではこれを持参して一気に攻略した方がよい。なにしろ、レベルアップはないのだから。



セーブとコンテニュー

体力がゼロとなるとゲームオーバーだが、コンテニューができる。
その場所がダンジョンの中だと、ゲーム開始からそれまでに取得したアイテム等はそのままなくならず、ダンジョンの入り口からやり直しが出来る。ただし、ハートは3つだけしか回復していない。


セーブの場合は電源を切っても続きができるが、セーブした時どこにいようと一番はじめにスタートした場所、要するに常に同じ場所から再開となる。また、セーブ時にどれだけ体力が残っていようとも、ハートの体力は3つ分しかない。だから妖精がいる泉などで回復しなくてはならない。
ダンジョンのボスにたどり着くまでに中ボスがいたとき、ゲームオーバーになる前に倒していたら復活しないので、少しは楽か。


……にしても、難易度は高めである。セーブ後の再開が変則的なのはその後のゼルダでも変わらないので、システム的な問題というわけでもなかっただろう。通常のRPGとは大きく異なる点である。



ゼルダ

見事最終ダンジョンにいるガノンを倒すとゲームクリアとなるが、その後、裏ゼルダなるものが始まる。それまでにあったダンジョンの入り口や、ダンジョンのマップとも異なり、難易度が高くなったゲームが楽しめる。
ゲームをクリアできなくても、一番はじめにプレイヤーの名前を「ZELDA」とつければいきなり裏面から始まる。



攻略サイト紹介

ゼルデンストライクスゼル伝全般の攻略系サイト



移植作品で遊ぼう

ディスクシステムからファミコンにも移植されましたが、ゲームボーイアドバンスの方が入手しやすいでしょう。

ファミコンミニ05 『ゼルダの伝説1』
 2004.02.14発売