ゲーム録

テレビゲームについて語る

 スーパーマリオワールド (SUPER MARIO WORLD)

横スクロール型アクション・2Pプレイ
任天堂 1990年11月21日発売 スーパーファミコン
任天堂 2006年12月2日バーチャルコンソールダウンロード開始
NINTENDOSOFT VIRTUAL-CONSOLE

正統シリーズ

任天堂の人気キャラクターだけに、「マリオ」と冠が付くいろんなゲームがあるが、ソフトに「スーパーマリオブラザーズ4」と書いてあるように、初代を引き継ぐ正統なアクションゲームだ。とはいえ、常に進化し続けるのがシリーズものでもある。

マリオのアクション

パワーアップは、キノコとフラワーの他に、羽がある。羽を取るとマントマリオに変身してムササビのように空を飛べる。一定時間ダッシュし、ジャンプするとマリオが上昇し、マントを広げる。そのとき走ってきた時とは逆方向にキーを入れることによって、障害物がなければ永久に空を飛んでいける。進行方向にキーを入れれば急降下し、そのまま地面に落ちれば画面が揺れ、地上の敵を一掃できる。



また、マントをつけているときは、ジャンプボタンを押しているとゆっくり降下するので、ゲームがやりやすくなる。前作のしっぽと同じように、回転してマントで敵を弾き飛ばせる。


パワーアップしているときにパワーアップアイテムを取ると、現在のパワーアップアイテムを自動的に1つだけストックする。マリオが敵に触れて小さくなったときや、セレクトボタンを押すと画面の上からアイテムがふってくる。


「P」と書かれたパワーバルーンを取ると一定時間風船マリオになって、ふわふわと空を飛ぶ。基本的にマントは助走距離が必要で、横方向へ飛んでいくが、これは垂直方向へ上昇していくのに使える。


ジャンプの種類にスピンジャンプというのが加わって、大きいマリオなら足下のブロックを壊せる。
手にはカメの甲羅だけじゃなく、Pスイッチやジャンプ台、他の出口への鍵を持ち運ぶことができる。手に持った物は、蹴り飛ばすだけじゃなく、真上に投げたり、足下に置くことも可能になった。
また、物を持ったまま泳ぐこともできる。


金網のあるところではしがみついて移動でき、金網の裏にいる敵にパンチしたり、回転扉があるところでは裏へも行ける。
三角ブロックは、それが密接している壁を勢いをつけて登っていくことができる。



ヨッシー初登場

今度の舞台は、恐竜が棲む島、ヨースター島である。ヨッシーの仲間がクッパたちによって、たまごの中に閉じこめられてしまったという。
マリオとルイージヨッシーと共に、島を乗っ取ろうとするクッパの元へと向かう。


ヨッシーはゲーム中、パワーアップアイテムのような形で存在し、たまごの中から生まれてくる。マリオが背中に乗って共に行動する。敵と接触したときはマリオは無事だが、ヨッシーは早足で逃げるので、もう一度飛び乗ることができたらヨッシーと共に行ける。


ヨッシーは敵を飲み込むことができ、カメの甲羅などは吐きだして敵に攻撃することも可能だ。
特殊な攻撃法としては、赤いカメを飲み込むとファイアを吐きだし、黄色いカメは砂煙を巻き起こして攻撃し、青いカメは一定時間空を飛ぶことができる。
マリオだけでは取ることのできない赤い果物は、ヨッシーが食べるための物で、10個食べるとパワーアップアイテムを産む。
どこかでヨッシーの翼が出てきたら、ヨッシーに乗っているときならボーナスステージへひとっ飛び。


伝説の三色ヨッシーヨースター島からは外れたスターロードのコースにいる。レッド、イエロー、ブルーがいて、初めのうちは小さいのでマリオが手に持って移動させ、敵を5匹食べさせてやると大きくなり、背中に乗ることができる。
このヨッシーたちはどのカメを口にしても、レッドはファイアを吐き、イエローは砂煙、ブルーは空を飛ぶ。



やりこみ要素

ゲームの流れはパート3を踏襲している。島全体の地図のようなマップを移動し、行き止まりの地点ではコースをクリアすると道が開け、先に進めるようになる。
従来のように「ワールド」という呼び名ではなく、「ドーナツへいや」「バニラドーム」などの名称が付けられていて、要所要所には中ボスのコクッパが待ち受けている。コクッパがいる城や、お化け屋敷、砦はクリアするとセーブが可能になった。
コースには明確な中間地点があり、ゴールより小さなバーであるが、そこを横切ったとき、認識され、ゴールまで到達しなかったときはそこからやり直しとなる。中間地点がない3より1コースが長くなったということだろうか。


マップのマス目が赤いコースは出口(ゴール)が2つ以上存在する。通常のゴールではなく、違う出口から出るとマップ上に秘密の道が現れる。スターロードへの道だったり、スイッチの宮殿への道だったり、ショートカットの道だったり。出口はコース全部で96あるという。
一度ゴールしたコースでもまた入ることができるので、全部の出口を探し出すのも可能だ。一度ゴールしていればスタートボタンを押したあとセレクトボタンで、コースを好きなところで抜け出せる。


マップは最初から最後まで繋がっていて、いつでも来た道を戻れる。スターロードとは、それとは別の場所にある特別なコース。マップのいくつかの地点と繋がっているので、ワープゾーンのような役割を持つが、このコースからスペシャルコースへと行くことができる。
大変難しいコースとなっているが、これをすべてクリアするとヨースター島の色が変わり、敵キャラも今までに見たことのない物へと変化している。


スイッチの宮殿とは、コース中に点線で囲まれたブロックがあるが、このブロックは初め、透明になっているのでこれを実体のある物へと変える。下から叩けばパワーアップアイテムが出てきたり、足場となったり、新たに行ける場所が増えることもある。



ボーナスポイント

ゴールには上下に移動するバーがあり、そこに飛びつくとバーの位置によってゴールスターが何枚か取得できる。これが100枚に達するとボーナスゲームとなる。ぐるぐると移動していくブロックを下から叩き、ビンゴのように絵柄をあわせると1upキノコがもらえる。


ドラゴンコインは1コース中に5枚あり、全部取ると1upする。
ボーナスブロックは、たまにコースの最後の方にあるのだが、そのステージの中で30枚以上コインを取ると1upキノコが出てくる。


2人でプレイしたときは、交互プレイとなる。今回は兄弟バトルのミニゲームはないが、マリオとルイージでプレイヤー数の受け渡しが可能になった。1コンだけを本体に繋げておけば、1つのコントローラーでどちらも操作できるので、やりこむときに便利。


総評としては、ボリューム満点のアクションゲームで、本体と同時発売のソフトとしての使命をきちんと果たしている。ファミコンとの差別化を図るような本体の性能を充分に引き出せたとはいえないものの、ゲームとしてのおもしろさはぬかりないのである。