ゲーム録

テレビゲームについて語る

 ドラゴンクエスト3 そして伝説へ… (DRAGON QUEST III)

ロールプレイングゲーム
エニックス 1988年2月10発売 ファミコン
ENIXSOFT

長い長い旅へ……

I が5500円であったことを考えるとIIIの5900円はかなりの割安感がある。バッテリーバックアップもついて、ゲームの再スタートも楽になった。自由度の高くなったIIIではパーティ編成も自分の思うまま。「転職」システムの採用がファンの心をくすぐり、人気を不動のものとした。
おそらく、私もIIIを一番よく遊んだのであろう。戦闘シーンで流れる音楽が耳に馴染み深い。だからロトシリーズの戦闘音楽はすべて似通っていると思いこんでいたのだが、I だけはまったく違うメロディラインだった。ちなみに、宿屋に泊まったときも I では違う音が流れる。アレフガルドの地を歩く音楽だけがロトシリーズ通して同じだ。
大胆にも、IIIではオープニング画面が割愛され、黒い画面に文字が現れるだけだ。容量の関係からか?
ともかく、IIIが大変長い旅であることには変わりない。



ストーリー

オルテガは妻と幼い子供を残し、魔王を倒すため旅に出た。しかし、オルテガはネグロコンドの山奥で火口に落ちて命を落としてしまったと伝えられている。オルテガの子供が16歳を迎えた朝、アリアハンの王に呼ばれ、父の有志を受け継ぐことになった。


今回は伝説の勇者ロトの血を引く者ではないことがわかる。主人公は勇者オルテガの子供である。オルテガの噂は耳にしても、ロトの話しは出てこない。もうひとりの勇者サイモンはすでに死んでおり、主人公は亡霊となったサイモンからガイヤの剣を受け取るにとどまっている。果たしてロトとは……!?



仲間

アリアハンにあるルイーダの店で3人まで仲間をくわえることができる。職業(戦士・武道家・僧侶・魔法使い・商人)と性別を選ぶことができ、名前も自由に付けられる。職業4×性別2で、仲間は8種類用意されている。後には賢者への転職もできるので、主人公も合わせれば11種類だ。
なぜか主人公は女を選んでも男の姿をしている。というのも、どうやら小さいころから男の子として育てられたらしい。

面白いイベントとして、町作りというのがある。ある地に街をつくりたいという老人がいるので仲間の商人を置いていくと、どんどん街が大きくなっていく。だが、仲間の行く末といったら――厳しい結末である。
IVに登場する商人トルネコというキャラクターの発想はここからきているのかもしれない。



オーブ集め

広範囲に渡って集めるものとして、今度はオーブが用意されている。II と同じで、やまびこのふえで探すことができる。6種類のオーブを集め、レイアムランドの祭壇に捧げると、不死鳥ラーミアが甦り、空を移動できるようになる。
最終決戦となるであろうバラモス城はネグロコンドをぬけると目の前にあるのだが、島になっていて、そのままでは行くことができない。ラーミアが不可欠なのだ。
それにしても、ギアガの大穴を抜けて移り住んだ人々はどうやっていくことができたのだろう。



格闘場で遊ぶ

ドラクエには欠かせなくなったお遊び要素。さて、今回はモンスター格闘場です。3匹のモンスターが闘い、その勝者を当てるという競馬の単勝のようなシステム。ゴールドを直接賭けるという、生々しい賭け事だが、初めのうちは賭けられる金額が少ない。倍率も高くないし、当たっても次のゲームに繰り越すことはできないので、どうも燃えないぞと思っていたら、当たれば次からの掛け金が少し値あがる。
最高いくらまで賭けられるようになるかは定かじゃない……。



勇者ロト伝説

ドラクエI〜IIIはロト伝説3部作といわれているが、結末には大変驚いた。「そして伝説へ・・・」とはまんまといい具合に騙された。初めからこのような構成を考えていたんだろうか。だとしたらすごい。
ロトどころか、ドラクエ自体も伝説となって語られるであろう。21世紀に伝えたい歌、なんてのがあるが、これこそ21世紀に残したいゲームだ。



リメイクで遊ぼう


『ドラゴンクエストIIIそして伝説へ・・・』

SFC版 1996.12.06
GB版 2000.12.08