ゲーム録

テレビゲームについて語る

 バイオハザード (BIOHAZARD)

アクションアドベンチャー
カプコン 1996年3月22日発売 プレイステーション
CAPCOMSOFT

特殊作戦部隊出動事態

アメリカの山奥にある小さな街ラクーンシティが舞台となる。
アークレイ山地では住民が何者かに無惨に殺されるという事件が起こった。
市警はこの異常事態に特殊作戦部隊S.T.A.R.S.に出動を要請した。
ブラヴォーチームが出動したものの連絡が途絶えてしまった。
翌日、アルファチームを投入。ところが現地に降り立ったとたん、チームの一員が凶暴で得体の知れない犬のような獣に食い殺されてしまう。
わけがわからぬまま古めかしい洋館に逃げ込むものの、他のメンバーの行方もわからなくなっていた。


ここから脱出するのが目的だが、洋館や研究室はすでにゾンビが徘徊する廃墟となっている。
この洋館で何が行われていたのか、救助を待ちながら洋館を探索し、住民を襲ったと思われるクリーチャーの根絶を目指す。


ゲームスタート時にクリス(男)かジル(女)を選択する。
クリスの方が体力があるが所持できるアイテムは6つまで、初期装備に銃がないなど難易度が高い。
ジルは体力に気をつけなくてはならないものの、所持できる
アイテムは8つまでで、キーピックで簡単な鍵も開けられ、グレネードガンの使用も可能。これは弾に火炎系と硫酸系があり、クリーチャーの弱点を突ける。



ガンアクション

武器はナイフと銃。装備してRボタンを押すと構える。押している間は移動できず、構えたまま方向ボタンで照準を定める。
至近距離や銃の威力によってのけぞったり倒れたりするが、そばまで来るとつかみかかってかぶりついてくる。
犬はスピードもあるし、寸前になって飛びかかってくるので、タイミングを見計らって撃たねばやられてしまう。


背後からの視点ではなく、その場所によってカメラワークが異なる。
一枚絵の中を移動する感じなので、画面の端まで歩いていくと自動的に次の絵に切り替わるようになっている。
そのカメラ視点はそれぞれ違い、斜め見下ろしのときもあれば、長い廊下を奥行きをとらえるような視点の時もあり、場所によっては引きの視点もあるので、操作キャラや背景が小さくなり、細部がよくわからないこともある。


一番戸惑うのは操作感覚。従来の平面上のフィールドをウロウロするRPGのような感覚で、画面の上方に動かしたいときは上のキーを押すというのではなく、操作キャラが向いている方向に合わせて操作しなくてはならない。
というのもやはり、視点が固定ではないからだ。慣れるまではゾンビに襲われるだけで慌てて操作も狂ってしまった。
あとは視点が自動で切り替わってしまうので、後ずさりしているうちに画面が切り替わり、前方にいるはずのゾンビが物陰に隠れて全く見えないなんてことにもなってしまう。



アドベンチャーパート

そこにいたであろう者たちが残した日記や研究の報告書があるので、それを読みながら事件のあらましが見えてくる。
この洋館に併設しているアンブレラという製薬会社の研究所で、生物兵器T-ウィルスが漏洩したことが今回の事件に発展したことがわかる。
T-ウィルスは死者さえも蘇らせ、生物とは思えぬ耐久力を備えたあげく、他の動物に襲いかかりT-ウィルスを次々と感染させていく。
施設内にいた者は瞬く間に感染してしまったというわけだ。



弾丸や回復に使うハーブなど、随所に落ちているので拾いながら補給する。
銃に弾丸をセットしたり、ハーブを調合したり、アイテムを組み合わせたりすることもある。
たまに見かけるアイテムボックスに入れておけば、ストックできる。
鍵がかかっているドアがあったり、からくりを動かさなくては通れない場所などもあり、それらを見つけながら脱出できる場所を探し求めていく。
体を使って物を押して動かす場面もある。このアドベンチャーパートもしっかり作り込まれていて、非常に楽しい。
操作キャラをどちらを選ぶかによっても相棒となってくれる仲間が異なったり、ちょっとした行動でストーリー分岐があったり、マルチエンディングであったりと凝った作りだ。


怖さの演出にも長けていて、ドアを開けるときや階段を昇るときはゆっくりドアを開けるシーンなどが映し出され、緊張感が増す。
また、初お目見えのクリーチャーが登場するときも、ドアを開けて走ってくる映像などが挟まれ、ああ、これから自分のところにやってくるんだと、実体験しているみたいに怖くなる。
取っつきにくさはあるかもしれないが、人に勧められるゲームだった。



リメイクで遊ぼう

cover
『バイオハザード』
2008.12.25 Wii