ゲーム録

テレビゲームについて語る

 ファイナルファンタジー7 (FINAL FANTASY VII)

ロールプレイングゲーム
スクウェア 1997年1月31日発売 プレイステーション

SQUARESOFT

魔晄エネルギー

近未来的な機械文明が発達した世界観ながら、その恩恵にあやかっている一部をのぞいては、荒れ果てた貧しい生活を余儀なくされている民衆。
舞台となるその星が持つエネルギーを魔晄炉で吸い上げている神羅カンパニー。ミッドガルには巨大なタワーが建っており、その上には神羅の本部があり、その下にはエネルギーを吸い取られてやせ細った大地がある。


主人公のクラウドは志願して神羅のソルジャーとなるが、あこがれの存在であったセフィロスの行動に失望し、脱退する。
神羅に対抗する組織のバレットらと共に魔晄炉を爆発させる。そしてセフィロスのあとを追い、この星を壊滅させようとしているセフィロスを食い止めようとする。


とにかく話が入り組んでおり、説明にもかなりの時間を割いている。あまりに長いものだから、途中で「セーブしますか」と入るほど。



マテリア

魔晄エネルギーからマテリアと呼ばれる結晶が生まれる。マテリアを武器と防具に装着させると魔法が使えたり、戦闘コマンドが増えたりする。
前作の魔石と性質が似ている。魔石とは幻獣の力を封じ込めた結晶で、幻獣の力を悪用しようとしている帝国との戦いだった。今作ではFF定番の帝国の存在はなく、神羅という巨大な組織が世界をものにしようと大腕を振って歩いているのだ。


マテリアは店にも売っているが道に落ちていることも多い。装着して戦闘を終えるとマテリアにAPが加算され、一定に達するとレベルが上がり、物によっては新たな魔法を使えるようになったりする。
マテリア自身にAPが蓄えられるので、装備から外して別のキャラクターに持たせても引き続き成長させられるが、もちろん魔法はそのマテリアを装着させた者しか使えない。


武器や防具の種類によってマテリアの穴の数は異なり、穴の数だけ持っているマテリアを装着可能。
マテリアは5系統に分けられる。ちりょう・いかずちなどの魔法、ぜんたいか・ぞくせいなどの支援、ぬすむ・なげるなどのコマンド、HPアップ・カウンターなどの独立、イフリート・バハムートなどの召喚マテリアがある。



支援マテリアは他のマテリアと組にしないことには役に立たない。
武器防具のマテリア穴には1つ1つ独立している穴と、2つの穴が連結している場合がある。支援マテリアは連結穴に装着し、他のマテリアを強化する役割を持っている。
「ぜんたいか」は魔法ケアル、ブリザガなどを全体にかけることが可能となる。ただし、「ぜんたいか」マテリアのレベルが1だったら、1回の戦闘で全体化は1回しか使えない。2回目は単体への効果となる。
「ぞくせい」だと武器に毒の属性を付加させたり、防具だったら炎攻撃に対する耐性を持たせたりする。


マテリアの組み合わせによって「ぬすむ」コマンド実行後に武器攻撃を追加させたり、魔法攻撃後に敵からMPを吸収したり、複数回カウンターをしたり、バリエーションは抱負だ。



3つのゲージ

戦闘は従来通りのアクティブ・タイム・バトル。タイムゲージが満タンになると行動可能となる。防御や逃走、次のキャラに順番を回すこともできる。
ステータス異常などは敵味方ともにキャラクターの色が変わったりしてわかりやすい。下段のキャラクターの名前の横にもHP表示と交互に状態を文字で表している。
また、バリアーゲージというのが追加され、魔法でバリアが張られると有効時間をゲージで示す。



リミットゲージは敵からの攻撃を受けるとたまっていくメーターで、満タンになると「こうげき」のコマンドが「リミット」に変わる。こうなると通常の武器攻撃はできなくなり、「リミット」を選ぶと必殺技を繰り出す。
なので、自分のタイミングで自由に発動させることはできないが、ボス戦はだいたい大ダメージを受けるので、「リミット」になりやすい。
リミットにはレベルがあり、リミット技を使い込んでいくほど次のレベルの技を編み出しやすくなる。レベルは4段階まであるが、メニューで事前にレベルを決めておく。レベルによって必殺技も違うが、ゲージのたまりやすさも違ってくる。



3枚組で堪能


グラフィックはさすがに美麗。チップを組み合わせたダンジョンではなく、1枚絵のようなグラフィックでポリゴンキャラを動かすかんじ。なので、似たようなダンジョンを歩いている感覚はなく、ビルや山道、町中を普通に歩いているかんじだ。
それほど奥深いダンジョンもなく、さくさく進んでいく。
ただ、画面のどこへ行けば次につながっているのか、次の画面に映ったとき、前の画面とどうつながっているのが、複雑な場所では自分の場所が掌握しにくいのは欠点だ。
あと、遠近感を出しているので、広いマップのところではキャラクターが小さくなりすぎることもある。


キャラクターがたくさんいるので、マテリアの付け替えなど面倒にも思うが、マテリアのシステムはなかなか楽しい。
仲間はフィールドやセーブポイントPHSで呼び出して交代する。それまでは別行動を取っているという体裁になっているためか、仲間をパーティに加えていなくても何パーセントかの経験値を得ている。


キャラクターがこれまでと全く違って、同人漫画のように見えてしまうのが自分としてはちょっと好みじゃないが、劇的なストーリーも含め意欲作だ。



ファイナルファンタジーVIIの派生作品
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