ゲーム録

テレビゲームについて語る

 ドンキーコング リターンズ (DONKEY KONG RETURNS)

2Dアクション
任天堂 2010年12月9日発売 Wii
NINTENDOSOFT WiiReview

デジタルコング再び


スーパーファミコンでもこんなにきれいな画質がでるんだと驚いた「スーパードンキーコング」がWiiに帰ってきた。今見ると画面が狭いのは、グラフィックの量を減らす為でもあったのでしょうか。
ティキ族の催眠術でジャングルの動物たちが操られ、バナナが奪われてしまう。怒り心頭のドンキーとディディー。今回は広々とした画面で奥に手前に上に下にとかけめぐる。


遠近感によって画面の奥にある道は当然小さく表示されていて、ドンキーがそちらへ飛ばされてもカメラが固定であることもあってキャラクターが小さく表示される。そんな些細な変化でも動かすのにちょっと緊張してしまう。
もともと難易度が高めのアクションなのでやりごたえも充分。
KONGパネルを取ってゴールしたり、パズルのピースを全部回収するとなるとそりゃあ鬼のような難しさですよ。ただ、なんとなくできそうな気がしてくるのはマリオと一緒ですね。


最近任天堂が取り入れているお助け機能もある。
何度もやられてしまうとリスタートポイントにいるブタくんが白旗を揚げている。それがまた小憎たらしい姿なのだが、このブタくんに話しかけると「スーパードンキーコング」がプレイヤーに代わってクリアをしてくれるわけです。
ふむ。タイトルが「スーパードンキーコング」でなかったのはこういうことなのでしょうか(笑)



仲間とタッグ


ドンキーのアクションは従来の動作にくわえて「吹く」というアクションがある。植物を吹くとそこからアイテムが出てきたり、火を消したりすることができる。


今回は状況に応じてドンキーとディディーを使い分けるという方法ではなく、ディディーをタルから救い出すとドンキーの背中に乗る。ディディーが背中にいるとAボタンを長く押しているとしばらくジェット噴射で高度を保つことができて、ジャンプする場面が多い場所では難易度が下がる。
リモコンとヌンチャクを振ればドンキーがローリングをするのだが、ディディーがいれば玉乗りのようにしてどんどん的を倒していける。SFC版で鉄のタルに玉乗りしていたのと同じ感覚だが、こちらの方が断然簡単にできる。
ディディーがいるとライフも増えるし、大助かりなキャラクターになっているのだ。


2人プレイではドンキーとテディーを操作して2人同時に遊ぶこともできる。前記の性質上、ディディーの方が初心者向きだ。


アニマルフレンドはサイのランビが登場。敵を次々となぎ倒し、ドンキーには壊せない壁や柱を破壊する。ディディーが一緒の時はジェット噴射で滞空時間を長くもできる。
他のアニマルフレンドは出てこないので、次に期待。



懐かしさと新しさと


そういや、バレルをぶつけて壁を壊したりしたっけな――なんてことも思い出しつつ、今回は隠された道に近づくと自動的に道が開かれる場面が多かったか。
あとは地面を叩いて床をくるりと回転させたり、妙な位置にあるバナナに突っ込んでみたりと、その辺は遊び慣れてくると怪しい場所に気が付いてくる。


ロッコに乗ってノンストップで進んでいかねばならないステージも健在。
新たにロケットバレルが加わった。レールはないがいったんそのタルに乗ると自動で進んでいく。Aボタンを押すと上昇し、離すと下降する。Aボタンを押すとスピードも少し上がるのかな。後ろから追っ手があると飲み込まれてしまうこともあったので。
そう、強制スクロール的に後ろから画面を覆い尽くすような大群が押し寄せて来ることがある。これに飲まれてしまう前にどんどん進んでいかねばならないのだが、マリオにあるような強制スクロールより断然危機感があって怖い。


ビーチを走っていると嵐の波に飲まれたり、画面奥から大砲攻撃にあったり、3Dにしても迫力があるような場面もあって、3DSでもおもしろそうな物がつくれそうなんじゃないかと思った。
だいたい、自分は初めの方の敵のカエルを踏みつけたとき、ふくれあがってこっちに向かって飛んでくるだけでも慌てたから。


長らくサブキャラクターのようなイメージのドンキーコングだったが、いよいよ本編シリーズ始動という感じがするいいゲームだった。


ジャケット
ドンキーコング リターンズ