ゲーム録

テレビゲームについて語る

 ファイナルファンタジー8 (FINAL FANTASY VIII)

ロールプレイングゲーム
スクウェア 1999年2月11日発売 プレイステーション
SQUARESOFT

傭兵派遣

「ガーデン」は特殊部隊SeeDを養成する学園のことで、各地に存在し、主人公スコールはバラムガーデン所属だ。
SeeDの試験をパスし、学園長であるシドから命令を受け、ティンバーの独立を目指すレジスタンス組織に雇われることになる。
ティンバーを侵攻したガルバディア大統領は魔女イデアを平和使節として迎えるも、イデアはそれを逆手に世界征服をもくろんでいた。スコールを中心とするSeeDは魔女暗殺計画を依頼され……。



SeeDとは?

SeeDになると任命を受け雇われていることになるので、一定の歩数を歩くごとにお金が振り込まれる。
今作ではモンスターと戦ってもお金は得られないのだ。
モンスターと戦って経験値を得てレベルアップはするが、SeeDにも別にランクがあり、ランクによってもらえる額も異なってくる。
常に監視されているような状況で、ランクは下がることもある。
自分たちのおこした行動が反映され、ランクが上下していくが、その機会は少ないように思う。
というか、どの行動が好評価となったのか、攻略本でも見ない限りよくわからない。


任命を受けてはそれを達成させるといったゲームではなく、序盤を過ぎれば普通にRPGのイベントをこなしていくというかんじだ。
そもそも学園長は来たる最悪の事態に備えてSeeDを養成していたようなので、主人公はその最悪の事態の収拾に任命されたといった具合になっている。


また、敵と戦わずに街をほっつき歩いているだけでも評価は下がっていく。
手っ取り早くランクを上げるには、メニューのチュートリアルにある筆記試験に全問正解するとランクを上げられる。
まぁ、そもそもお金を使う機会はそんなにはないので、躍起になってランクアップさせるほどでもない。



G.F.


SeeDといえど、人間であるので、そのままでは魔法が使えない。
能力を上げるために必要なのがG.F.である。
G.F.ファイナルファンタジーでいうところの召喚獣のようなもので、イフリートやバハムートなどがいるが、役割は召喚以上である。
入手方法は、どこかにいるG.F.を探して倒す方法と、ストーリーの流れで現れるボスから奪う方法(ドロー)がある。


入手したG.F.はバトルに参加するプレイヤーにジャンクションさせておく必要がある。
ジャンクションとは装備するような意味合いだ。
「ペルソナシリーズ」(→レビュー)で遊んだことのある人はわかりやすいかもしれない。
G.F.をジャンクションさせておけばプレイヤーの各種能力がプラスされる。
G.F.と各キャラクターには相性があって、召喚するときにかかる時間などが異なる。



魔法をドローする

魔法は「ドロー」と呼ばれる方法で入手しないと使うことができない。
街中などに薄紫っぽいきらきらと光るものが置かれていることがあるが、それがドローポイントで、近づくと「ケアル」や「バイオ」などそれぞれ固定の魔法を数個入手することができる。
時間経過で回復し、また入手可能だが、なかには回復しないポイントもある。
魔法はMPではなく、一番最初のFFと同じように使用回数の表示となるが、今作は消費アイテムのような感覚で、ドローで入手しなければ、宿屋に泊まっても回復はしないし、店にも売ってない。


戦闘中にもドローで魔法は入手可能で、そちらの方が多く使うことになるだろう。
戦闘コマンドの「ドロー」には「ストック」と「はなつ」があり、敵から魔法を奪うことができる。
ドローを選び対象となる敵を選ぶと、その敵が持っている魔法の種類が表示される。
ストックを選ぶと敵から数個魔法を奪い、はなつを選ぶと自分がその魔法を持っていなくてもその魔法をその場で使える。自分が持っている魔法も減ることはなく、便利。
だが、ドローは魔法威力が高いと失敗する場合もあるし、放ったときの魔法威力にもぶれがあり、通常ならケアルでHP300回復のところが70や450など幅がある。


ドローで入手した魔法は回復系ならメニューで使用可能。戦闘中なら「まほう」のコマンドをアビリティとしてあらかじめ選んでおく必要がある。



アビリティ

G.F.はそれぞれいろんなアビリティを持っていて、G.F.をジャンクションすると戦闘で使えるコマンドが増える。
ジャンクションしないときでは武器で戦うことしかできず、アイテムさえ使えないのだ。
戦闘コマンドはG.F.によっても異なるが、基本は「まほう」「アイテム」「G.F.(召喚)」「ドロー」。


G.F.が持つ固有のコマンドとしては、敵をカードに変化させる「カード」、「かいふく」「あんこく」などがある。
G.F.は1人に複数ジャンクションできるが、戦闘コマンドは3つまでしか付加できない。これはちょっと少ないようにも思う。


コマンド以外のアビリティは2つまで付けられるが、G.F.によっては3つ付けられる。
力+20%、HP+40%、カウンター、エンカウント半減、オートプロテスなど戦闘開始から自動的に魔法がかけられるもの、攻撃と同時にアイテムを盗む「ぶんどる」などがある。
これらは防具やアクセサリーなどの感覚に近く、このゲームでは防具類は一切無い。



ステータスを上昇させる

G.F.が持つアビリティはそのほかにもステータスへ直接ジャンクションさせるものがあり、「HPJ」「体力J」「精神J」など末尾に「J」の文字が付いているのがそれである。
ただし、ジャンクションさせるには魔法を持っていることが条件となる。
たとえば、「ケアル42」を「HPJ」、「ファイア23」を「力J」にジャンクションさせるといったことができる。
魔法を持っている個数や、魔法の威力によってステータスの上昇する値は異なる。


「属性攻撃J」は武器による攻撃に属性を付加させる。
「ブルザガ」や「バイオ」などをジャンクションさせるとよい。
防御には「ST防御J」というのがあり、こちらは「ブレイク」「コンフュ」などステータス異常に対する耐久をプラスさせる。「属性防御J×2」など数字がついているものは「サンダー」「ファイア」など2つ同時にジャンクションさせて耐性を付加させる。
これらも魔法の個数によって耐久性が上下する。


複数のステータスにジャンクションさせるためには複数の種類の魔法を持っている必要がある。
また、魔法を使うと個数が減るのでその分ステータスの値も減ることになる。
ジャンクションというのは、防具やアクセサリーで強化する感覚に近い。


G.F.のレベルアップ

G.F.をジャンクションして戦闘で勝利すると経験値とAPが得られる。
経験値が300入ったとき、1人のプレイヤーにG.F.を3つジャンクションさせていたらそれぞれ100が配分されるが、APが5の場合ジャンクションしていたG.F.に5ずつ入るので、持っているG.F.は戦闘に参加するプレイヤーに振り分けてすべてジャンクションさせておいた方がよい。


というのも、APは「ぶんどる」や「属性防御J」などのアビリティを覚えるために必要なものだからだ。
アビリティがないことにはプレイヤーは強くなれない。
G.F.の情報を見ると、覚えられるアビリティと、そのアビリティがあといくつのAPで使えるようになるかがわかる。
メニューで覚えたいアビリティを選択しておけば自分のすきな順番に覚えられる。
また、「力+20%」などアビリティを覚えた後に、新しいアビリティ「力+40%」などが出現することもある。
もちろん新たなアビリティはAPを取得して覚えさせなくてはならない。


G.F.自身のアビリティとして「GFHP+20%」「召喚魔法+30%」がある。
G.F.自身のレベルアップ時でもHPや攻撃力は増えるのだが、それらのアビリティを覚えれば自動で能力がアップする。
G.F.にHPがあるのは、G.F.を召喚させる際には時間がかかり、その間敵から攻撃を受けるとプレイヤーのHPが減るのではなく、G.F.のHPが減るようになっている。
G.F.のHPが0になってしまうとそのG.F.は召喚できなくなってしまう。
G.F.のHPは特別なアイテムで回復させてあげられる。



アイテム変化

G.F.のアビリティには「カード変化」や「時空魔法精製」「道具精製」などがあり、カードやアイテムから魔法やアイテムを作り出せる。
使ってしまった魔法を補ったりできるのだ。
また、武器はジャンク屋で部品を持ってきて改造してもらうのだが、カード変化などで部品を作り出せば早い段階でも武器を強化できる。
ただ、アイテムがあまりにも多いので、攻略本のような手引きが必要かもしれない。



必殺技


瀕死の状態になると必殺技が使えるようになる。
それぞれ違うものを持っており、入力の仕方も異なる。
必殺技の威力は相当あるので、HPの高い敵にはかなり重宝するのだが、いかんせんHPが低い状態なので、死を覚悟してそのままにしておかねばならない。



ミニゲーム


戦闘コマンド「カード」は敵をカードに変えることができる。
このカードには数字が書かれており、カードゲームを街の人たちと遊ぶことが可能になる。
カードを5枚ずつ持ち寄ってプレイするのだが、なかなか頭を使うゲームでおもしろい。
ルールがいろいろあり、初期の段階では勝った方が相手のカードを1枚もらえる。
中には世界に1枚しか存在しないレアカードがある。
これらは戦闘で得ることができないものだ。
レアカードを持っている人を探し出し、ゲームで勝って入手するのが一般的な方法。


森の中に入るとチョコボを入手するイベントが起こる場所がある。
チョコボ入手に成功するとコチョコボがもらえ、森の外でチョコボに乗って移動しているとコチョコボがついてきているのがわかる。
これまでのシリーズ同様、降りるとチョコボはいなくなってしまうが、セーブ画面を開くとコチョコボポケットステーションに移せるようになっていて、ミニゲームを行うことができる。
このゲームでしか入手できないアイテムもあり、本編にデータを移して使用が可能になる。



全体的な感想としては・・・

戦闘が長いと感じる。武器はジャンク屋で改造してもらうしか強化できないが、これがそれほど種類も多くなく、改造するためのパーツアイテムが入手できないとなかなか強化できない。
敵のHPが比較的高く、というより、プレイヤーのレベルに応じて敵のレベルも同調していく仕様なので、自分が強くなっている実感があまりしない。
そして雑魚でもボス並みのHPを持つものが結構いて骨が折れる。
そんなときはG.F.でも呼び出して多くのダメージを与えるとか、瀕死の状態になっての必殺技、面倒ならカード変化で一発死とか。
アイテム変化を使いこなして、ジャンクションでパワーアップするといったことがキモとなるかもしれない。


あとはキャラクターの造形が中途半端というか、萌えきれてないというのか。(別に萌えが好きというのでなく)
ああゆうのは見よう見まねじゃちょっとムリ。ナムコなんかはうまいんだけど。
中心となるのが学園の十代後半の子たちのなので、ここでもペルソナを意識してるのかと思うような気がしてしまうのだが、全体の雰囲気と合ってないのが残念なところ。
好みなんだろうけど、SeeDを無理に高校生にしなくても、民間の軍隊みたいなところでもよかった。



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