ゲーム録

テレビゲームについて語る

 Pet in TV with my dear Dog

育成シミュレーション
SCE 1999年11月11日発売 プレイステーション

SCESOFT

犬を飼う

たまごっちはあの小さな筐体でひよこを育てたが、このゲームはテレビの中で犬を育てていくゲームである。
まずはペットと暮らす部屋を3種類の中から選び、ペットショップで4匹の中から気に入った犬を引き取って開始する。
朝、夕方、夜と時間は流れ、1日は1時間ぐらいで経過する。
1日とはいっても実際には1年が経過しており、子供は成犬へと成長する。
きちんと世話をして何事もなく過ぎればボーナスで5万円の入金がある。
どこから送られてくるのか不明だが(笑)、その資金は犬にエサを与えたりするのに必要なものだ。


エサや犬が遊ぶグッズはペットショップで購入できる。
病院では予防接種や風邪を引いたときの治療もできる。



犬とのふれあい

基本的には犬の動きを追って見ているゲーム。
犬がおなかがすいたらアイコンで知らせてくれるので、エサや水を与える。
何度も与えすぎては太ってしまう。
ベッドの上でふざけていたり、トイレではないところにうんちをしていたら「NO!」としかりつける。
お手とか伏せなどは教えることはできない。
グッズがあれば遊ばせてあげられるが、消耗品なので長く遊んでいるとそのうち壊れる。


飼い主との仲を深めるには犬を撫でてあげることが大事。
のどや背中など撫でてあげられる。
犬の気持ちはファイリングされていて、飼い主のことをどう思っているか、好きな食べ物や色などが書かれている。
また、犬には血統書がついていて、両親や祖父母の毛の色について書かれているが、犬の種類はわからない。
ゴールデンレトリバーやダルメシアンに似た犬がいるが、大型犬が多いようだ。


犬は散歩させてあげられないが、部屋の中を自由に歩き回っている。
成犬になると階段を上ったり、いける範囲もひろくなる。
風呂場もあるのだが、残念ながらシャンプーをしてあげられない。
かわいい犬の様子はスタートボタンを押せばいつでも写真撮影が可能で、アルバムにファイルしておける。



複数の犬を飼う


部屋の中に置いておけるのは1匹だけであるが、ペットショップに預けておけば合計で13匹まで飼える。
ただし、1日につき1頭1000円必要。
たまに部屋に呼び出してふれあわないと飼い主のことがキライになってしまう。
2匹を交流させてあげられることはできるが、コマンドはなにもできず見ているだけ。
もう少し遊んでいる動作があればいいのだけど。


成長した犬は交配が可能となる。1〜3匹子犬が生まれる。
このゲームではメスは一生のうち1度しか出産できない。
毛並みは母と父に影響されるけど、生まれてくるまでわからないのが楽しみ。
妊娠から出産までは30分くらい。
妊娠したら他の犬と入れ替えできないので、他の犬を同時にブリーディングすることはできない。
当然ながら電源を落としている間は時間が経過しないので、結構待たされている感がある。


生まれた子犬は自分で飼ってもいいが、ペットショップへ里親をさがしてもらうことも可能。
どうやら売れないらしい。
ペットショップで子犬を買うには10万円以上もするのに。
メモリーカードを使えば他のゲームのプレイヤーにあげることもできるし、成犬同士を交配させられる。



ネット交流とコンテスト


ゲーム内で愛犬家が集まる掲示板があり、書き込みに返信できる。
返信といっても2択なのだが、相手からメールが来ることもある。
中には子犬をくれる人や宅配便でなにかを送ってくれる人もいる。
このゲームはやることがなくて割と暇なので、愛犬家とのやりとりができるのはおもしろいシステムだ。



成犬になったらコンテストに参加できる。
コンテストというのはディスクドッグのことで、フリスビーを投げて犬にキャッチさせ、得点を競う。
練習ができるので、そこで何度かトライして犬のスキルをあげる。
フリスビーを投げるときは○ボタンを押す。
長く押しているほど長距離飛ばせるので、犬の能力に合わせる。
ディスクをとって帰ってこないときは□ボタンで名前を呼んでやる。
コンテストに参加するには参加料が必要だが、優勝すれば賞金と副賞がもらえる。
競技は3種目、3ランクあるので、1頭9回の優勝がねらえる。



犬にも最後が……

犬の寿命はだいたい10年。
それくらいが過ぎると犬の寿命がつきてしまうのでお墓に葬ってあげる。
お供えもあげられる。


全体的にいって、もう少し犬と交流できたらよいと思う。
水槽で熱帯魚を飼うようなかんじで、何もしなくて時間待ちなんてことがある。
それにロードが頻繁にあって、しかも長い。
犬との交流、コンテスト、ブリード、どれも中途半端なので、いっそのこと経営シミュレーション的なかんじで、毛色から計算した犬の繁殖、コンテストで優勝できる犬を育てるなどといったことに特化してもよかったのかも。
でも任天堂が「nintendogs」であれだけ成功してしまうとは。
客層の違いはあれど、はやり任天堂はよく煮詰めているのだろうと思う。